救足(CLI)センターのご案内

当院では、Act Against Amputation(AAA)を合言葉に少しでも多くの
患者様の肢(足)を救い、命を救い、患者様により良い生活を送って頂きたいとの思いから、
各部門の専任者でチームを構成して「救足(CLI)センター」を発足させました。


 
 

超高齢化社会が迫り来る昨今、動脈硬化を震源とする閉塞性動脈硬化症(PAD)の患者様は次第に増加しつつあります。早期発見できれば治療もたやすく、患者様のADL向上も可能ですが、重症化した安静時の足の疼痛や潰瘍、壊死を有する患者様では4人に1人が下肢切断に至る状況を引き起こしています。下肢切断になると、その後の患者様の生命予後に大きな変化を与えると言われており、足切断を回避する為の早期診断、早期治療が大切になってきます。

 
 
 

当院では、最新の診断機器にて診断を行っております。

気になる症状を聞き、皮膚の色を確認、足の脈拍(強弱)を調べることで血流障害や動脈硬化の状態を判断します。
症状別に下記の4段階に分類されます。

高齢者、透析、糖尿病の患者様では次第に症状が悪化するのではなく、ある日突然に潰瘍、壊死が出現する場合もありますのでご注意ください。
潰瘍、壊死に陥ると4人に1人が膝より上で下肢の切断を余儀なくされると報告がされています。

腕と足の血圧を比べ、足の血流低下(正常値1.0以上)の有無を確認します。
※足の血圧と腕の血圧の比をABI(Ankle Brachial Pressure Index)と言います。
検査は約10分で終了します。

フクダ電子社「VS-1500」
透析、糖尿病の患者様では閉塞性動脈硬化症があっても正常な値が出る場合もありますので、注意が必要です。

血液の流れや血管の状態をエコー(超音波)にて検査します。
ほとんど痛みもなく20分程度で終了します。
本院ではこの検査に力を入れており、腹部より足先までの血流がほぼ正確に評価可能です。
何回行っても体に害を及ぼすことはありません。

GEヘルスケア社 「LOGIQ E9 with XDclear」

足先の血流が悪くなったときの重症度を評価します。
検査時間は15分程度で終了します。

(株)カネカメディクス社 「PAD3000」

造影剤を使用して撮影する事により血管の状態がより明確に描出でき、
3D 画像など診断価値の高い画像が得られます。検査時間は10分程度で終了します。

フィリップス社 「BrillianceCT40」

動脈に造影剤を注射し、レントゲン撮影します。最新の造影装置を用いて、
血管のどの部分がどのくらい狭くなり、詰まっているのかを、正確に確認することができます。

島津製作所 「Trinias」

閉塞性動脈硬化症の運動療法とは、主に「歩く」ことです。無理のない距離を「歩く」ことで周囲の細い血管(側副血行路:バイパスとなる細い血管)が発達し、血液の流れが改善して、長い距離を歩くことができるようになります。
運動のポイントは歩行の距離です。足の痛みが出現する距離の少し手前の距離を認識しておいて、その距離まで歩き、少し休んでまた歩く事を繰り返して、1日最低朝夕の2回は歩き、最低でも1日30分、週3回は行うようにするのが理想的です。

閉塞性動脈硬化症に使われるお薬は、血液をサラサラにしたり、血管を拡げたりすることによって血液の流れを改善する作用があります。最も多く使用されているお薬は血液をサラサラする抗血小板薬ですが、症状に合わせて作用機序が多少異なる数種類のお薬を併用したりします。更に症状が悪化した場合には注射薬があります。
これらの内服薬は、下肢の症状改善だけではなく、脳梗塞や心筋梗塞、狭心症といった命にかかわる病気の発症を予防する効果もあります。

血管内治療は、血管を切開することなく、血管を刺すだけで、動脈硬化によって狭くなった血管を拡げ、血液の流れを改善させる治療です。患者様にご負担の少ない治療方法ですのでご高齢の患者様でも殆ど痛みなく、短期間の入院で治療が終了します。血管内治療では次のような種類があります。

  • 風船の付いた細い管(バルーンカテーテル)を血管の中に入れて、細くなったり、詰まったりした血管内に風船を入れて膨らませることで血管を拡げ、血液の流れを改善させます。

  • ステントと呼ばれる金属を血管の中に入れて、血管を内側から支えることで血管が狭くなるのを防ぎ、血液の流れを改善・維持させます。
     

人工血管や自分の静脈を使って、新しい血液の道(バイパス)を作り、血液の流れを保つ手術を行います。

  • 血栓等で血管が詰まり、詰まった部分から先へ血液が流れにくくなった状態です。

  • 人工血管や自分の静脈を使い詰まった部分を迂回するようにつなぎます。詰まった部分を迂回して詰まった部分から先へも血液が流れ始めます。

当センターは、血流障害の症例を数多く経験したバスキュラーナースを配置しております。
バスキュラーナースとは、血管障害の療養をサポートする看護専門職です。問診・触診なども行い、医師や他部署とチームアプローチをし、肢の血流を把握してから、創処置、スキンケア、生活指導を行っています。

当センターは、多くの多施設との交流を深め、新しい知識、技術の向上に努めると共に各地の医師、看護師、臨床検査技師等にも来院を頂き、本院の蓄積した診療内容や技術を広く普及をさせると共に多くの知識、手術手技を学び、患者様に還元出来ます様に努力を重ねて参ります。


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